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【報告】市民活動のおしゃべりルーム「移動サービス」~わたしたちの地域の交通を考えよう~

●おしゃべりルームとは
講義形式ではなく、意見交換することで新たな視点や考えを得るための交流会です。
2024度からは特定のテーマを設定して、関心のある団体や個人が集まり、率直な意見交換を行っています。また市民活動のありようを検討するなど、誰でも気軽に参加できるおしゃべりの会です。

●テーマは「移動サービス」
2024年11月16日(土)10時から一宮市市民活動支援センター会議室にて「移動サービス」をテーマに開催されました。昨今、地域の公共交通は、経営や人員不足など厳しい状況にあり、減便などが目立ちます。そうした状況の中、公共ライドシェア・自治体ライドシェアは全国的に注目されています。
NPO法人、包括支援センター、デイサービスでお勤めの方、ケアマネジャー、介護タクシー事業の経営者、移動サービスについて学びたい方などが集まり、まずは自己紹介から始まりました。

●ファシリテーターのNPO法人移動ネットあいち代表理事の諌山さんがお話しました。
諌山さんは大学卒業後に一宮市内の企業へ就職。その後、繊維会社の倒産を経てNPO法人一宮まごころへ。障害児童サービス、移動サービスに携わり、現在はNPO法人移動ネットあいちの代表理事をされています。
活動も含めた自己紹介のあと、安心安全に人を運ぶ「移動サービス」の現状と将来、法律についてお話されました。
・無償ドライバーは誰でもいいが、有償移動は限定されハードルが高くなる。
・病院まで送迎しても、その先に付添が必要であれば介護保険サービス対象となる。
・病院へ行ったり、買い物をしたり、不自由なく行動できるように本来すべきなのに、行動範囲、お金など利用者も支援者も限定されている。
・有償運送ドライバーの仕組みを開始している市町もあり、株式会社や個人が講座を受けて、登録を行うなど進んでいる。
・移動サービスは勉強が必要で、許可・登録不要の移動サービスは担い手の養成が必要
【まとめ】
運転技術を確保するためにも講習会を継続して行うことは必要。また、利用者は誰でもというスタイルは難しい。運転手も利用者も同じ会員として、会員同士の助け合いを考えるのがよいのではとお話されました。

●DVD鑑賞
自主的に立ち上がった団体の事例(千葉県大網町、山口県周防市、横浜市港北区など)を映像で見ました。理解しやすかったです。
参加者の皆さんは、介護予防教室後の買い物送迎、外出や交流を促す市民主体のコミュニティバス運営などに「すごいね~」他市町の事例に関心を持ったようでした。

●一宮市全体の地図に書き込み
B紙地図を広げ、バス路線や利用駅、病院などを色鉛筆で塗ったり、不便な箇所や情報を付箋で貼ったりと、おしゃべりしながら書き込みをしました。
地図が「小さすぎて見えない!虫眼鏡ほしい!」などの声もありましたので、今後は資料なども参加者の皆さんと相談しながら準備したいと思いました。

●アンケート
1)参加して、どのような印象を持たれましたか?
移動サービスについて知る、考える良い機会になった=8
今後の活動や生活に生かしたい、または参考になった=7
移動サービスの問題についてできることがあれば協力したいと思った=6
地域の移動サービスについて調査や勉強など何か行動したいと思った=2
移動サービスの問題について自分にできることがあると思った=1

2)おしゃべりルームの満足度を教えてください。
満足6、やや満足2、普通1、やや不満0、不満0
3)満足度(不満~満足)について、理由をお聞かせください。
・実際に現場で移動の支援を担っていた方々、これから検討される方々とつながりを持てた。
・学習の機会とおしゃべりの機会があった。
・色々な方々とお会いでき お話しをお聞きし良い時間だった。
・一緒に考える仲間と話せる、考える機会が出来た。
・色々な方と交流や話すことができた。
・他地域での活動を知ることができた。
・今後の事業について考える良い機会になった。
・一宮市の一般地図がすごく小さくて見にくいので、もう少し拡大して欲しかった
・もう少し時間が欲しかった。

4)感想、ご意見など自由にお書きください。
・高齢化に伴う移動の問題について、仕方ないと半ば諦めの思いもあったが、全国各地の事例を知ることで選択肢があると学べた。
・今の仕事で手いっぱいなため、移動サービスの担い手にはなれないが、何らかで協力できれば。
・移動サービスに対して、協力団体の意見交換会の場を設けて欲しい。
・具体的な活動につながるといいと思った。

5)今後取り上げてほしいテーマ、センターでやってほしいことなどあれば教えてください 。
・活動するにあたり、法的に可能・不可能なことを知りたい。

●ふりかえり 主催「一宮市市民活動支援センター」より
今日出会った皆さんが顔を寄せて、話し合って、一所懸命に地図を書き込む姿が印象的でした。
皆さんがB紙地図に書き込んだバス路線などを清書して、一宮市市民活動支援センター内フリースペースに掲示しました。引き続き、センター利用者の皆様にも自由な意見を書き込んでいただいています。どうぞ皆さんも自由に書き込みをよろしくお願いします。
また2回目までに情報を集め、地図が進化して皆さんの“地域の足”が見える化できるように次回へとつなげていきたいです。
来年2025年2月15日(土)10時~12時に開催します。皆様のご参加をお待ちしております。(安田)

●次回2025年2月15日(土)開催にむけて検討事項
・「一宮市でも送迎があるといいね!」(仮称)おでかけマッチングってどうだろう?いい言葉かも?
・ドライバー(運転してもいい人)利用者(乗せてほしい人)
・運転できる→送迎できる利用者→運転手、ボランティア運転手、送迎してもらえる。
・登録制度の構築(月日(曜日)、利用料 ガソリン程度 5km100円(現金なし・チケット制〇枚綴り)
・行政サービスではなく市民主体の送迎を。
・このおしゃべり会で出た話題を図式化していけるよう次回へ進めていく。

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