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【報告】市民活動探検ツアー(2024.10.27(日))

「市民活動探検ツアー」とは
 当センターの名称にも含まれている「市民活動」。登録された市民活動団体は増え、その活動は広がりを見せる一方で、まだまだ「市民活動」の認知度や参加率には課題が残ると考えられます。
 そこで、実際に市民活動の現場を巡り、活動している団体の話を聞くという体験を通して、市民活動のイメージを持ってもらい、アクションを起こすきっかけをつくることを狙いとして、「市民活動探検ツアー」を企画しました。

報告
 2024年10月27日(日)13:00~17:00に「市民活動探検ツアー」を実施し、当日は6名の方が参加されました。ツアーでは、当センター登録団体の、「ノコ屋根ベースi」、「のこぎり二」、「pintoLab」、「志民連いちのみや」の4団体を、バスや徒歩で順に巡りました。

「ノコ屋根ベースi」、「のこぎり二」(一宮市篭屋)
 まず、集合場所の名鉄バス「一宮駅」からバスで10分ほどかけて篭屋へ移動し、「ノコ屋根ベースi」と「のこぎり二」が保存・活用する、ノコギリ屋根の工場を見学しました。現地では、「ノコ屋根ベースi」代表の藤森さんに案内していただきました。以前に織物生産に使われていた工場の名残を感じつつ、ノコギリ屋根の歴史や活用の経緯を聞くことができ、市民活動をまさに体感できたのではないかと思いました。参加者の方が工場を非常に興味深そうに見学されていた姿が印象的でした。
 見学後には、「初めて中に入ったが、とても面白かった」、「思ったよりも一宮市中心部から近く、ぜひもう一度来たい」という声が聞かれました。また、ツアー終了後のアンケートでも、「歴史あるのこぎり屋根を残し、新しい形として活用する織物の産地としてとても素晴らしいことだと思いました」、「どちらも展望が気になりました」、「新鮮な場所でしたので、この場でまちづくり、関係づくりなど、又は建築や織物に関するイベントができないかと思いました」という感想があり、市民活動の意義の理解や興味を高めることができたように思います。

「pintoLab」(一宮市市民活動支援センターにて)
 一宮駅へ戻り、一宮市市民活動支援センター内の会議室で「pintoLab(ピントラボ)」代表の山内さんにお話をしていただきました。「pintoLab(ピントラボ)」の活動のキーワードは「謎解き」。これだけでは「本当に市民活動なの?」と思われるかもしれませんが、その謎解きが市民活動に発展していく過程についてスライドとともに説明していただきました。子どもたちにも親しみやすい謎解きを地域の歴史や産業、文化と絡め、謎を解く体験を通して、一宮に眠る地域資源を発見してもらい、一宮の面白さに気づいてほしい、そんな山内さんの思いが伝わってきました。
 また、ごく身近な問題の解消を積み重ねる行動力、様々な主体とのコラボレーションなど、市民活動の本質につながるようなお話もありました。アンケートでも、「自分が持っているもので何ができるか。それでいいんだという気持ちになりました」、「どうやって市民活動を行っていくのか。そんなことを知ったことが収穫でした!」、「始まりは楽しいことを楽しみたいと思いでしたが続けること行動することがみんなの心を動かす、いい話を聞けました」といった声を聞くことができました。プレゼン後には、参加者から非常に活発に質問が飛び出したり、実際に謎解きに取り組んだりする光景も見られました。謎解きという意外性やその親しみやすさによって、自分にも身近なものとして市民活動を捉えるきっかけになったのではないでしょうか。

「志民連いちのみや」(com-cafe三八屋にて)
 最後は、一宮駅から徒歩5分ほどの「com-cafe三八屋」で、志民連いちのみやの星野さんにお話をしていただきました。「志民連いちのみや」では、コミュニティ施設の運営や市民イベントの企画・運営、中心市街地の活性化、中間支援など、様々な取り組みが行われていますが、その根底には「自分たちが楽しいと思えるものを創ろう」という思いがあると言います。この「com-cafe三八屋」も、志民連いちのみやが運営するコミュニティカフェであり、市民活動の幅の広さや自主的な活動の面白さが体感できたのではないかと思いました。
 また、市民活動の光の部分だけではなく、活動を進めるなかで生じる、様々な衝突や困難についてもお話をいただきました。具体的な体験談を交えたリアルなお話に、参加者の方も真剣に耳を傾けていました。アンケートでは、「辛いことだらけ、苦しいことだらけの始まりであったのかなと戸惑いましたが、尽力なく活動はできないものだと思いました」、「すごく共感しました。すごく何か社会的な生きづらさとか、人の見る目など勉強になりました」という声が聞かれました。また、「コミュニティ、まちづくり、また中間支援などができ、市民活動やまちに関わる事業を総合的にされていることを知り、ぜひ自分もお手伝いができればと希望しております」という回答をいただくこともでき、ぜひ次のアクションにつなげていただきたいと感じました。

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最後に
 半日という短い時間ではありましたが、市民活動団体のご協力のもと、様々な活動の現場を巡ることができました。参加者の方からは、「市民活動に取り組む色々な人に会うことができた」、「次のイベントに参加するきっかけになる」という声をいただき、ツアーを実施した手ごたえを得ることができました。ツアーを通して、少しでも市民活動のイメージや興味を深められたならば幸いです。本ツアーに参加してくださった皆様、ありがとうございました。また、現地での案内や説明をしてくださった市民活動団体の方々、ツアー実施までの広報をしてくださった方々もありがとうございました。

●2024.6月ミーティングの様子

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