インタビュー(訪問事業)

オルタナティブスクールすだちを訪問しました!

2024年度訪問事業訪問No.299-9
訪問先:オルタナティブスクールすだち
日時:2024年9月25日(水)(訪問スタッフ:安田)

●オルタナティブスクールすだちとは?
 社会の急速な変化に伴い、こどもたちの学びの在り方も多様化しています。現に、公立の学校における不登校児童生徒は年々増加の一途を辿っており、公教育の場がすべてのこどもたちに適切な教育の場ではなくなってきています。
 オルタナティブスクールすだちは、こどもたちの受け入れとそこにおける教育を提供し、学びの場を選択できる社会になるための一助になるようにと運営しています。学びの在り方について考えてもらえると思っていますし、またこのような場所が複数できることを望んでいます。

(写真1)ご自宅前のスクール看板 

(写真2)「素立ち」と「巣立ち」こどもたちが描いたすだち

●代表の𠮷川さんにお話を伺いました。
 公立学校に勤務していた際に全体指導の公教育ではこどもが置き去りになってしまうことがあり、様々な葛藤を抱え、自信の力量不足を感じることがありました。
 親の方向性に従って大人の顔色を伺いながら否定されるかもと抑えているこどもたちが多いように感じます。何でもかんでも用意してもらうのではなく、自分たちで考えることが大切だと思いますので、選択肢の提示や何かを決めていく機会を増やしていきたいと思っています。

●スクールの様子
 自宅横の家屋で毎週水曜日9時から15時まで開校しています。以前は5名ほど通っていましたが、自ら決めた進路へ進むなどもあり、現在は一宮市内外から1~2名ほど通っています。
 代表とこどもの縦の関係だけではなく、学年、性別、地域など関係なく、こども同士が横断的に関係を持てるよう、メンバーで多様な学びの機会を模索するほか、日帰り修学旅行などの課外活動も不定期で行なっています。
 オルタナティブスクールすだちのほかに、親子向けボードゲーム会の運営や火曜日、水曜日、木曜日の夜間に塾を経営しており、学習コースやコミュニケーション能力などの非認知スキルをアップさえるコースなど、こどもたちの選択肢の幅を広げています。


(写真3・4)選択の幅が広がるようボードゲームや教科書を本棚に。そしてエレクトーンも。

●最近の活動で印象に残ったことは?
 一宮市内にてラーメン店を経営する「らぁ麺と点心 麺屋グラフミ」さんとボードゲームがご縁でつながりました。お店では職業体験として子供製麺教室を行っており、当スクールに通う子の家族さんと一緒に体験させていただきました。親子連れで参加することで家族交流ができましたし、自分で製麺したラーメンを食べるこどもたちの姿が印象に残っています。

●活動上の困りごとは?
 児童や生徒そして親御さんにスクールの存在をいかに伝えるか、探している人に届けられるかを考えています。スクールに行くのはハードルが高い、どんな人がやっているのかが不安、自分が楽しめる環境なのか心配などの声もお聞きしますので、代表がご自宅にお伺いしてボードゲームで一緒に遊ぶ「おうちでボードゲーム」というサービスもはじめました。興味ありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

●今後や支援センターへのご要望
 訪問支援(アウトリーチ)も行いながら、団体を知っていただいて、企業や行政などとも協働したいと思っています。必要としている人がいたら、当団体を紹介していたただけたらうれしいです。


(写真5)代表の𠮷川さんにインタビューする様子

(写真6)スクール入口にはメダカの水槽

●団体を訪問して
 ちんどん祭りで有名な一宮市萩原町にある「オルタナティブスクールすだち」。当日は車で商店街を通りお伺いしました。道中の道幅が狭くて少々迷ってしまいましたが、静かな住宅街を入っていくと、代表の𠮷川さんが笑顔で迎えてくださいました。
 すだちの看板を撮影しつつ、素敵なお庭を通り、スクール入口にはメダカの水槽があり、ほっこりする素敵な空間でした。
 不登校で悩まれる親御さんも多くなっており、公教育が当たり前、普通ということではなく、お子さんに合った学びを選択することがとても必要だと感じました。
 一宮市内外問わず、見学や体験などされてみてはいかがでしょうか。萩原駅からは徒歩10分程度で公共交通機関でもアクセスが可能と思います。アクセスについてはオルタナティブスクールすだちホームページで親切に紹介されていますので、ぜひ参考にしてください。
(スタッフ安田)

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