インタビュー(訪問事業)

グリーフケア 澄音~すみね~代表の小栗さんにお話を伺いました。

2024年度訪問事業訪問No.295-5
訪問先:グリーフケア 澄音~すみね~
日時:2024年6月30日(日)(訪問スタッフ:安田)

グリーフケア 澄音~すみね~
 死別した方や離別した方など、身近な人には気持ちを出しにくい方が、社会から孤立してしまう現状があります。また、遺族と接する仕事をされる方の中には、声のかけ方がわからず事務的になってしまい、行政での長時間におよぶ手続きなどは大きな負担となってしまう辛い現状もあります。
 体調不良やメンタルが崩れて”うつ症状”などの病気に発展する前に話をして繋がりを持ち、社会と孤立することないよう、日常生活を取り戻せるよう、早い時期から適切な支援を行います。

◇死別、離別した方々に対して
 定期的に気持ちをはきだしてもらう、わかちあいの会を開催しています。誰にも話すことのできない哀しみを表に出し、辛い気持ちを癒すグリーフケアを行います。

◇役所、葬儀会社等で働く方々に対して
 死別、離別した方々への関わり方について、グリーフとは何かを理解し、温かみのある対応に繋げられるよう、グリーフケア基礎講座を開催します。

●活動を始めたきっかけ
 夫のがん宣告、2 年半の闘病生活、1 か月半の在宅での看病、夫を亡くして大変辛い時期を過ごしました。3 回忌を過ぎたころ、心のケアについて学びたいと思い、1年かけて心理について学び、心理業界団体である全国心理業界連合会のプロフェッショナル心理カウンセラーの資格を取得しました。愛知県や名古屋市で行われる、がんピアサポーター養成講座を知り、再婚とともに愛知県へ移住。その後、日本グリーフ専門士協会にてグリーフ専門士、ペットロス専門士の資格も取得し、グリーフケアを行っています。
 様々な調査をしたのち、春日井市から一宮市への転居を決意。2022 年市民活動団体立ち上げて、一宮市市民活動支援センターに団体登録し活動しています。

●センターでの話し合い
 家族に話せない。子どもの前では話せない。また、子どもさんが亡くなった場合は夫婦間で悲しみの感情の差がでてしまうなど様々なケースがあります。友達が気遣ってくれたとしても、同じ立場で話することができないため、素直な思いを出せず、一人抱え込んでしまいます。
 グループでの話し合いでは、大切な人を亡くした経験や悲しみをお互いに打ち明け、お話することで、手放すことができます。また、「自分だけじゃなかった」「悲しみが軽減された」と他の人の話で気づき、自分が感じることもあります。中にはグループが苦手な場合もありますので、その際は個別対応しています。
(グループの場合:3か月に1回開催。13:30~1時間半位。目安5人)

 

●一宮市市民活動支援センターについて
 市民活動団体登録後は少しずつ周知されるようになりました。尾張一宮駅内にセンターがあることで、会議室が利用しやすく、参加しやすい感じがします。参加割合は一宮市在住50%、市外在住が50%くらいで、遠くは関市からの参加がありました。
 お話の内容がナーバスなので、ホッとして落ち着けるよう、特に冬のシーズンには会議室で温かい飲み物が提供できるとうれしいです。(電気ポットでコーヒー提供など)

●取材して(スタッフ安田)
 はじめてのインタビューでご主人の闘病生活を経て愛知県への移住、システム関連の仕事に従事しながらカウンセラー取得などご自身の生活について、ゆっくりとお話を伺いました。
 終始笑顔で物腰柔らかな代表の小栗さん。書籍出版のほか、畑を借りて野菜作りなども行っているとのことです。今後も苦しみや辛い気持ちなど悩んでいる方々への心のケアや自殺対策などにも携わっていきたいとのことです。

同じカテゴリの記事

Share on Social Media